副院長ブログ

花粉症、薬だけじゃ足りない?耳鼻科医が実践する「薬以外」の対策習慣

こんにちは。入谷耳鼻咽喉科 副院長の入谷啓介です。

少しずつ日差しが春めいてくると同時に、今年も「あの季節」がやってきました。そう、花粉症です。

診察室では「薬を飲んでいるけれど、まだ鼻がムズムズする」「できるだけ薬の量を増やしたくない」という切実なご相談を毎日のように伺います。もちろん、お薬で症状を抑えることは非常に大切ですが、実は「生活習慣のひと工夫」を加えるだけで、お薬の効果をより高め、不快感を劇的に減らすことができるのです。

今回は、耳鼻科医がプライベートでも実践している、薬以外でできる花粉症対策の習慣についてお話しします。

1. 花粉を「家に入れない」水際対策

花粉症対策の鉄則は、原因となる花粉をできるだけ体に接触させないことです。そのためには、家の中に持ち込まない「水際対策」が最も重要です。

〇玄関前での「払い落とし」
帰宅時、玄関のドアを開ける前に、服や髪についた花粉をパッパと払い落としてください。これだけで、室内に持ち込まれる花粉の量を大幅に減らすことができます。

〇衣類の「素材」選び
この時期、ウールのような表面がデコボコした素材のコートは、花粉の「キャッチ&リリース」機になってしまいます。表面がツルツルしたナイロンやポリエステル素材のものを選ぶのがおすすめです。

〇洗濯物の「部屋干し」
せっかく洗ったタオルや衣類を外に干すと、大量の花粉を家の中に招き入れることになります。この季節だけは、乾燥機や部屋干しを徹底しましょう。

2. 室内での「舞い上げない」掃除と加湿

家の中に侵入してしまった花粉は、床や家具の上に静かに積もっています。

〇拭き掃除から始める
いきなり掃除機をかけると、床に積もった花粉を排気で舞い上げてしまいます。まずは、ウェットタイプのフローリングワイパーなどで、優しく「拭き取る」ことから始めましょう。

〇加湿器の活用
湿度が上がると、空気中を漂っている花粉が水分を含んで重くなり、床に落ちやすくなります。乾燥を防ぐことは、鼻や喉の粘膜を守ることにもつながり一石二鳥です。

3. 粘膜を直接洗う「鼻うがい」のススメ

私が診察室で特におすすめしているのが「鼻うがい」です。
当院を受診してくださる皆様でしたらおなじみですね。
「痛そう」「ツーンとするのが怖い」と敬遠されがちですが、体液に近い濃度の生理食塩水(ぬるま湯)を使えば、痛みはほとんどありません。鼻の粘膜に付着した花粉を直接洗い流すことができるため、不快感の解消には非常に即効性があります。

最近では市販の鼻うがい専用キットも充実しており、初心者の方でも簡単に始められます。帰宅直後やお風呂上がりに行うのが効果的です。

最後に:小さな習慣の積み重ねが、大きな楽を作る

花粉症は、バケツから水が溢れ出すように、ある日突然発症し、蓄積されたダメージによって症状が強まります。お薬は溢れた水を抑える役割をしますが、生活習慣の改善は「バケツに入る水の量そのものを減らす」作業です。

「たかが払い落とし」「たかが掃除」と思われるかもしれませんが、この積み重ねが、数週間後のあなたの快適さを左右します。

もし、「色々試したけれど、やっぱり辛い」「自分に合った対策が知りたい」という方は、ぜひお気軽に当院へお越しください。お薬の調整はもちろん、お一人おひとりのライフスタイルに合わせたアドバイスをさせていただきます。

今年の春が、皆様にとって少しでも健やかで、穏やかなものになりますように。

入谷耳鼻咽喉科

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